11/8に神戸troopcafeにて開催致しましたEXTRO presents “Visitors”にご来場いただきました皆様、関係の皆様、誠に有難うございました!


Beppe Lodaの貴重なプレイを皆様と共に目の当たりにし、Beppeご自身の話も豊富にうかがうことが出来、非常に実りある一日となりました!
この日の早朝に、乗り継ぎを含めて約20時間をかけて関西国際空港へと到着されたBeppeさん。

疲れてるはずなのに、いきなりジョーク連発でなごませるサービス精神。
神戸へ向かう車中でさっそくレコードの話に華が咲きました。
「あ〜、あのレコードは20年前に一枚確保して以来レコード市、あらゆるレコードショップを探しても見つからない。今日その音源は準備してるぞ」
などという早朝のお迎えの目が覚めるような鬼レア・レコード談義を聞きながら、晩のDJに心躍らせました!

夕方に焼肉屋へ。
この時は昨年の来日の際以上に、70年代や80年代のイタリアの音楽シーンや、レジデンツを務めた伝説的クラブTyphoonの話や、ご自身のフェイバリット・プロデューサーとして何かのインタビューで挙げられていたCelso ValliやGeorgio Moroderの話などなど。
時間がいくらあっても足りないくらい音楽談義で盛り上がり質問攻めをしましたが、冗談を連発しながら楽しく丁寧に話してくださいました。

ここで特に興味深い話が飛び出し、価値観を大きく揺るがされました。
Beppeさんと言えば、年代を問わずDiscoからElectronic、Afro、New Wave、Rock、他ワールドミュージックまであらゆるジャンルをプレイすることがよく知られ、、、、、というかそういう面が世界のレジェンドからトップアーティストにまで影響を与えたと言われる特徴なわけですが。
どうやってあらゆるジャンルの音楽をスムースにプレイし続けられるのかという疑問。
それを長時間にわたり丁寧に説明してくださいました。(以下めちゃくちゃ短くまとめてますが)
“近代のほとんどの音楽はルーツを辿っていくとアフリカのあらゆる民族音楽のリズムや構成に影響を受けていて、それを理解すること。 例えて言えば、近代の音楽は”Afro”という箱の中に入ってる。DiscoだろうがElectronicだろうがなんだろうが弾いてる楽器が違うだけ。ジャンルは関係ない。”
と、このようなことを話されていて衝撃的でした!
Beppeさんの底知れぬ音楽愛と、未開拓音源への探究心、Typhoonで行なっていた実験的なDJプレイを含む40年にも及ぶキャリアの中で確立された”Afro”の理論。
そう言われてみると、様々な音楽を取り入れたDJミックスもそうですが、Beppeさんがこれまでに制作やREMIXをしてきた楽曲にもあらゆる音楽のニオイを感じ取ることが出来ます。
音楽の決めつけ、偏ったこだわりから解放して、音楽をもっと自由に楽しめよ!というような愛情に溢れるメッセージに感じました!
もちろん世界有数のディガーからも羨望の眼差しが注がれる謎のレア・ディスコ盤やら秘境の民族音楽盤まで膨大なレコード・コレクションを所有しておられ、、、そういった面に目がいきがちであった私は、 このようなBeppe Lodaが確立してきたスタイルのルーツについて書き記しておきたい衝動に駆られました。
そしてパーティーへ!!

約4時間近くも途切れること無くフロアをロック!
まさにあらゆるジャンルの音楽が違和感無くスムースにミックスされ、”Afro”の理論が頭をよぎりながらも、直感的に楽しまされるスリリングな展開に引き込まれて行きました!
選りすぐりの膨大な数の音源を準備して来られ、フロアに合わせてミス無く自在にドロップして行く技術も本当に超人的でした!!
しかもtroopcafeが誇る最上級のサウンドシステムと独自のPA体制が威力を発揮し、あらゆるジャンルの異なる質感の音楽がプレイされてもノーストレスかつ曲の魅力が存分に堪能出来る空間を作ってました!
以下、一部ですがこの日にbeppeさんがプレイした楽曲でわかった中で、比較的認知度の高いものをリストアップしてみました。リストにしてあらためて見ると非常に贅沢!
CENTO – PHOTOCHROME
Beppe LodaのDJならではの超絶にレアな7′オンリーのスペーシーなロッキン・ディスコ! この曲がかかった瞬間、楽しさを通り越して、フロアの中央で凍りつきました!
THUNDER – SPEED CROSS
80年にリリースされた、イタリアのカルトなロッキン・ディスコ! とりあえずウンチクは置いておいて、大盛り上がりでした!
JOHN OZILA – FUNKY BOOGIE
クレイジーなフレーズが印象的な、79年のアフロ・ディスコ傑作! フロアの空気が一変したのが印象的でした!
AZOTO – HAVAH NAGILAH
Beppeさんのフェイバリット・プロデューサーのCelso Valliが制作。 78年にリリースされた中近東風味のオブスキュア・ディスコ!
KONGAS – ANIKANA O
フランスのバンドKongasの78年作!メンバーや関わった制作陣が非常に興味深いアフロ・ディスコ!
PATRICK COWLEY- X FACTOR
Beppeさんのフェイバリット・プロデューサーPatrick Cowleyの比較的知られていない一曲! 81年にリリースされたと思えないくらいモダンな音でかっこ良いです!
LUCIO BATTISTI – II VELIELO
76年にリリースされたイタロの古典的な一曲!ちなみにChaplin Bandがカバーしたバージョンは比較的良く知られていますが、こちらがオリジナル。 というかモトは民謡だったはず。
TANTRA – TOP SHOT
Celso Valliプロデュースのロッキン・ディスコ! Beppeさんがこれをプレイしながらエア・ギターを炸裂させた様子が思い出されます!
EASY GOING – FEAR
イタリアの名プロデューサーClaudio SimonettiのグループEasy Goingの名曲!
DONNA SUMMER – I FEEL LOVE
Beppeさんのフェイバリット・プロデュサーGiorgio MoroderがDonna Summerをプロデュースし、Patrick Cowleyがリミックスを施した最強の一曲!
MORY KANTE – YEKE YEKE
アフロ大名曲! おそらくEditされていて面白いバージョンになっていました!
PETER JACQUES BAND – FLY WITH THE WIND
コテコテのディスコ作が多いイタリアのPeter Jaques Bandが偶然?残したプロト・テクノ的な一曲!
MACHO – I’M A MAN
スーパー・クラシックス!これもCelso Valliがプロデュース! Beppeさんもよくプレイしている一曲で、かっこ良いかけかたしてました! とにかくブレイクが強烈!
GIORGIO MORODER – CHASE
Beppeさんのフェイバリット・プロデュサーGiorgio Moroderのよく知られたスーパークラシックス!
このリスト以外に、信じられないカルト級のDiscoをガンガンかけており、めちゃくちゃ盛り上がりました!
Beppe Lodaは未知の領域へと連れて行ってくれる世界最高峰のDJだということをあらためて体験しました!!
世界中の音楽愛好家から愛され、レジャンドやトップアーティストからも支持される所以に触れた気がします!
これからも楽しませ続けて欲しいです!!